蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集
「綺月、リビング入って手前の部屋には、
絶対に入らないでよ!」
「あのさ……」
「チラッと開けて見るのも、ダメだからね!」
「だから。意味わかんないんすけど」
「心美ちゃんが、高熱を出しちゃったの!」
マネージャーの口から飛び出した、
俺の大好きな名前。
「…………心美?」
予想外過ぎて
俺は買い物袋を持ったまま、
固まってしまった。
鍵なんて、俺の手から滑り落ちたし。