天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「まあ、医局のヒエラルキーはよく知ってるから、一方的に責められないけどね。長崎教授は素晴らしい先生だと聞いているよ」


 そういえば、彼女のお父さまは別の科の教授だった。

 陽貴さんは近藤先生の暴走を止めなかったのをチクリと刺しつつ、お父さまについてはフォローしている。


「ありがとうございます」
「俺たちもそういうドクターにならないとね」
「はい」


 無理やり話をまとめたような感じがあったが、長崎先生は離れていった。


「不愉快だったよな。ごめん」


 パソコンに文字を打ち込みながら小声で謝る陽貴さんは、顔をしかめている。


「ううん、ありがとう。それよりこれ、ちょっとためすぎ」


 近藤先生の件についてくわしく聞きたかったが、ここでは無理そうだ。
 私は話を変えた。


「だろ? 師長がご立派ですって」
「そこ、ドヤ顔しない!」


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