天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「告白した男に他の女をすすめるとか。この妻、なんとかしてください」

「あはは。でも、これでこそ我が妻ですから。片山さん。とことん愛した女を幸せにするのが男の仕事です。あなたは体の一部の機能を失ったかもしれない。でも、どんな形であれ幸せにすることは可能ですよ」


 陽貴さんはわざとなのか、私の肩に手を置き引き寄せる。


「きれいごとだな。里香に介護させろと?」

「まさか。あなたがリハビリを踏ん張って、失った機能を補う術を身につければいい。その上で足りないところは手伝ってもらう。それは介護ではありません。夫婦は互いの不足している部分を埋め合うものです。あなたも里香さんの足りないところを助けてあげるんですよ」


 陽貴さんの言葉が胸に響く。

 私は手も足も不自由なく動かせるし、認識に問題もない。
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