天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 陽貴さんがくぎを刺すと、長崎先生は口をつぐんだままどこかに消えてしまった。


「木藤先生、本当に私でいいんですか?」
「もちろん。お願いするよ、倉田のこと」
「はい」


 オペの日までの二週間、必死に勉強して勘を取り戻そう。

 そして、陽貴さんの手となり足となり、必ず手術を成功に導きたい。


「それじゃ、お世話になりました。今度は気合入れて乗り込んでくるんで、よろしく」


 木藤先生が私に手を差し出すので握る。


「はい。私も精進します」


 返事をすると、木藤先生は優しい笑みを残して退院していった。



「ちょっ、香月さん!?」


 目を大きく開き話しかけてきたのはナースの国枝さんだ。
 そのうしろには天野さんもいる。


「黙っていて申し訳ありません」

「ナースだったんだね。通りで詳しいと思った。助けてくれてありがとう」


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