天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 口を挟んできた陽貴さんは、真面目な顔で脅しをかける。


「倉田先生が言うと、シャレになりませんよ。わかってますよ、あきらめます」


 ということは、やはり好意を持っていてくれたの?


「季帆も浮気厳禁な」


 奥村先生がしょげながら離れていくと、陽貴さんが耳元でつぶやき離れていった。

 どう考えてもモテるのは陽貴さんでしょ?


「香月さん……でいいのかしら。倉田さんにする?」
「いえっ、香月で大丈夫です」


 師長に問われて照れくさい。


「びっくりだけど、とりあえず担当患者の振り分けするわ」
「はい」


 私が師長と打ち合わせを始めると、陽貴さんが「そろそろオペ行きますか」と長崎先生を促して出ていく。

 今日の午前中は、執刀医陽貴さん、助手長崎先生のオペの予定があるのだ。


「あっ、倉田先生に検査データ見せるの忘れてた。香月さん、追いかけて指示聞いてきて」
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