【完】セカンドマリッジライフ

あなたは私が大切にしたいと思う命。 武蔵も、イチ達もそうだ。

そしてこれから産まれてくる小さな命も。 大切にしたい物が増えていくのは責任を背負うという事。 そしてその重い責任が私の今の幸せなのだ。

「雪乃、今日は何が食べたい? アレだアレ。 きっと妊婦っつーのはつわりなんかもあって大変だろう。
これからは俺がご飯を作るから任せろ」

「だーいじょうぶ!今の所つわりなしだし、きっと私ってそういうの無い気がするんだよね~、ひゃはは。
そんなに過保護にされたら困る!」

「いいんだ、俺がしたい。 今日は食べたい物があるか?」

んーと考えた振りをしてまだまだぺったんこのお腹を撫でる。
思いついたように顔を上げて、利久さんの腕を手に取る。

「パパー。赤ちゃんが今日はオムライスが食べたいって言っているよ!アハハ!」

それは私が食べたい物なんだけどね。 利久さんは大きく頷いて、瞳をキラキラと輝かす。

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