【完】セカンドマリッジライフ

「ああ、飼っているとはいってもさすがに馬は自宅では飼えない。 だから知り合いの牧場に預けてるんだ。
実は病気で処分されそうだった子でね。俺が引き取って飼っている」

「うわあ、やっぱり利久さんは優しいなあ~…… 私も会いたい!今度一緒に行こう!」

彼女といると調子が狂う。どういうわけが人を自分のペースに巻き込むのがすごく上手いんだ。

この間の休みも駅前まで行って何だかんだショッピングに付き合わされた。 その間ずっと彼女は楽しそうだったし、笑顔を絶やさなかった。

俺みたいな人間と居て何がそんなに嬉しいのか知らんが、ショッピングモールに入っているゲーセンに入らされてプリクラまで付き合わされた。写真は嫌いだしこの歳になってプリクラなんて女子高生じゃあるまいし…けれどまた彼女のペースに引き込まれていくんだ。

連れて行ったジンギスカン屋のラム肉にはいたく感動したようで、店内まで響き渡る大きな笑い声で喜んでいた。

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