俺様幼馴染は素直になれない!
「まず、ニセ彼女にあたって、3つある。
ひとつは、カップル感を出す。二つは、手を繋ぐこと。三つ目は、たまにキスをする」
瑠翔は右手の指で一二三と作って、私の顔を近づいて、ニコッと笑いを浮かべていた。
「…一緒に帰るはいいけど、キスはちょっと」
私はモジモジと下を向いて、瑠翔はまた私の顔に近づき、私と瑠翔の顔は数距離しかなかった。
「キスくらいいいだろ?これでも、ダメ?」
瑠翔は、意地悪な笑顔で私を試すように聞いてくる。
「ダメ…に決まってる…」
私は下に俯いたまま、後ろまで下がっていた。壁際までに行き、逃げる場所はなくなった。
「…ふっ」
瑠翔は鼻で笑って、私の口元まで近づいてきた。
「…ちょ、ちょっと。やめて!」
私は瑠翔の口元に両手を置いて、右に向けて、拒否した。
「バーカ。やる訳ないだろ。馬鹿か」
また意地悪な笑顔を向けて、私の顔面には真正面の瑠翔がいた。