俺様幼馴染は素直になれない!

「行かねぇよ」

俺はそっぽを向いて、返事をした。

一樹は諦めることなく何度も言ってきたため、俺はしょうがなく遊びに行った。

遊びに行く中で、よくつるむようになっていた。

仲良くなるにつれて、大体、一樹は俺の家で遊んでいた。

そのためか、隣の家が結愛だと知って、話しかけようと大きい声で言っていて、 大迷惑だ。

たまに結愛の姿が外から見えた時、一樹がいるにも関わらず、あの時は一人で叫んでしまった。

いつもの制服姿なのに、久しぶりに見た結愛を見て、興奮して、周りが見えてなかった。

「あー、なんだ。あの可愛いさは。可愛い。かわいすぎる」

俺は一人で叫んで、悶絶していた。

その姿に、一樹は口を開けてポカーンとしていた。

「…あはは。なんだよ、本当に結愛ちゃんのこと大好きなんだね」

一樹は笑みを浮かべて、俺に言う。

「…うるせぇ。なんでこんな奴に見られるとは。あー、何してんだよ」

俺は頭をかいて、ベッドに横になる。

横になった俺は、一樹に見られた恥ずかしさとこんな俺の姿を見て引かないのか心配になった。

だが、一樹は違った。

「…いんじゃない。別に僕、嬉しいよ。瑠翔のそんな姿を見れて。だって誰にも見せてないんでしょ」

俺にそう言うと、俺の顔を見る度、ケラケラ笑っていた。

俺は何故かホッとした。

一樹はそういうやつだったよな。こんな姿を見ても笑っているはずだ。

陰でコソコソしない。
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