能力を失った聖女は用済みですか?
そして、その翌日。
思いもよらない出来事が起きた。
きゃっきゃと楽しそうなシータの前で、王宮菜園は緑の蔓で埋もれていたのである。
「ルナねぇさま。おイモ、もう出来てるの!?すごい、すごーい!」
伸びに伸びたイモの蔓は、温室にまで流れ込むように繁る。
一般的に、蔓が伸びてしまうとイモは不作になるという。
栄養が蔓ばかりにいってしまうからだ。
ここでもそうなったのかと思い、私は一ヶ所掘ってみた。
すると……。
なんということでしょう!
赤紫の鮮やかな根(イモ)が地中に埋まっているのが見えたのだ。
「信じられない。一晩で……こんな……」
「おイモの精霊さんが頑張ってくれたのかなぁ?」
シータは菜園の前で、満面の笑みを浮かべた。
おイモの精霊がいるのなら話は早いけど、そうじゃないならこれは怪奇現象である。
でも、シータにとってはすごく幸運な出来事で、楽しくて仕方ないのだと思う。
「そ、そうかもね。早速収穫しちゃおうか」
この調子で増えてしまうと菜園が狭くなる。
それに、大きくなりすぎて味が落ちるのもいただけない。
思いもよらない出来事が起きた。
きゃっきゃと楽しそうなシータの前で、王宮菜園は緑の蔓で埋もれていたのである。
「ルナねぇさま。おイモ、もう出来てるの!?すごい、すごーい!」
伸びに伸びたイモの蔓は、温室にまで流れ込むように繁る。
一般的に、蔓が伸びてしまうとイモは不作になるという。
栄養が蔓ばかりにいってしまうからだ。
ここでもそうなったのかと思い、私は一ヶ所掘ってみた。
すると……。
なんということでしょう!
赤紫の鮮やかな根(イモ)が地中に埋まっているのが見えたのだ。
「信じられない。一晩で……こんな……」
「おイモの精霊さんが頑張ってくれたのかなぁ?」
シータは菜園の前で、満面の笑みを浮かべた。
おイモの精霊がいるのなら話は早いけど、そうじゃないならこれは怪奇現象である。
でも、シータにとってはすごく幸運な出来事で、楽しくて仕方ないのだと思う。
「そ、そうかもね。早速収穫しちゃおうか」
この調子で増えてしまうと菜園が狭くなる。
それに、大きくなりすぎて味が落ちるのもいただけない。