未来の種
「ミイ…ミイ…
やっと帰ってこれた。ミイ、好きだ。愛してる。俺のミイ…」

私達の顔は、もう涙でグチャグチャだ。

「優の綺麗な顔が、ボロボロだよ…?」

私は指で涙を拭ってあげる。

「ミイも…全然ボロボロじゃないけど。
すっごく綺麗だ。可愛い。」

ソファに押し倒され、またキスをされる。
私はずるい。結局、言えないままだ。
拒むことも出来ず、結局受け入れてしまう。
別れた本当の理由を知られるのも怖くて、気にしなくていい、そばに居てくれるだけでいいと言って欲しくて…。
本当はまだ不安ばかりなのに…と、矛盾する事ばかり考えている。

「…ん、んん、アッ、ゆう…」

「ミイ…俺を受け入れて…ミイ…好きだ…」

性急に身体を繋げてくる優。

「アァッ!」

久しぶりに感じる圧迫感。でも恥ずかしいくらいに私の身体は迎え入れてしまっている。

「ミイ…ミイ…最高だ。
俺、ミイの中にいる。やっとだ。ミイ、愛してる。」

「…ゆ、う」

私も。愛してる。
ごめんなさい…。やっぱり諦めきれない…。
優の律動が勢いを増してくる。

「アッ、優ダメ…お、おかしくなっちゃう…」

「ごめん…俺、久しぶり過ぎて保ちそうにない…」

「ん、…いいよ。来て…」

「ミイ!」

そして私は身体の奥の方で、優の熱を感じた。
これが実を結ぶ確率が低いことを私は知っている。

でも、もうきっと離れることは出来ない。再会してしまえば、離れられないことはわかっていた。




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