色のない世界に恋のうたを
くだけてものを おもふころかな

yellow story


『俺、もうお前とは一緒にいれない』
「なんで……流星……」
『じゃあな、』
「待って、流星、!流星!」

絶望の瞬間に目が覚めた。
…夢か。
最近ずっと同じ夢を見る。
…付き合ってた恋人の夢。
実際はあんな別れ方をした訳では無いが、愛想を尽かされたのは私の方。
同じ職場で働く流星は少し人よりも束縛が強いタイプで、どちらかというと私の方がドライな感じ。
飲み会と言うと、迎えに行くと言うし、
仕事が遅くなりそうと言ったら、会社で待ってると言う。
仕事で関わる機会が無い訳でもないから、隠しておこうとずっと周りには黙っていた。
今はそうしておいてよかったと、心から思っている。

別れたきっかけは、私が彼の気持ちに寄り添わなかったこと、それだけだ。
交友関係が少なくない私が飲み会やご飯に行くたびに、執拗に問いただされたり、嫌な顔をされたりしていた。
私も面倒だと思ったこともあったけど、女の子しかいないし、やましいことなんか何も無いからと、彼の意見を聞かずに遊びに行っていた。
しかし、言う事を聞かない私に対し、彼が痺れを切らしたのだ。

『俺ばっかり好きみたいなの、疲れたよ』

別れる時に彼は、これ以上私を縛りたくないと言った。

「私もちゃんと流星が好きだよ」

この時、私は今まで彼に好きとちゃんと伝えたことがないと気づいた。
でも彼は小さく首を横に振る。

『もう、価値観が合わないのは辛い』

そう言って、私の部屋を出たのが最後。
その日から私の生活に彩りが消えた。
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