すてきな天使のいる夜に〜2nd Sstory〜
ーside 紫苑ー



「紫苑、さっきは迂闊な発言してごめんな。」



お酒の準備をしていると、大翔が俺に謝ってきた。



「いいよ。大翔が悪い訳ではないから。


お酒の準備するから、大翔は沙奈がすぐ眠っても大丈夫な様に布団を敷いておいてくれないか?」





「分かった。」



ここ最近の沙奈は、大翔に恋をしているからかやけに色っぽく可愛く見える。



恋をすると女の子は可愛く、綺麗になるという言葉があるのは知っていたけど本当なんだな。



元々、沙奈の笑顔には弱い。



もっと近くで見ていたいと思ってしまう。



「沙奈はまだお酒は飲めないけど、ジュースは飲むかな?


沙奈が好きそうなお菓子とか、帰りに色々買ったけど…」




「ああ。翔太ありがとう。」



「いいよ。」



「それに、さっきも。沙奈が勘違いしないように話してくれてありがとう。」




大翔と入れ替えに翔太がキッチンへと入ってきた。



「気にしなくていいよ。



大翔先輩から、お風呂の話をされて1度だけ沙奈をお風呂に入れた事があったことを思い出した?」




「ああ。沙奈と直接的な血の繋がりがないから時々1人の男として沙奈のことを見てしまうような時があるんだ。



さっきもそう。



大翔に、沙奈の身体を見てほしくないって思ったんだ。



沙奈のオペに入っているから、今更っていう感じはあるけどな。」



もちろん沙奈は俺達の大切な妹でこれからもずっと死ぬまでその関係は変わらない。




沙奈に手を出すことはあってはならないこと。




「紫苑もそうなんだ。」




「えっ?」




予想にしなかった翔太の一言に思わず耳を疑った。




「いや、もちろん沙奈は俺達の大切な妹だから絶対に手を出したりはしないよ。



だけど、成長していくに連れて可愛く綺麗になっていく。



初めて会った日も、随分顔が整ってて可愛らしいなって思っていたけど…



沙奈に笑顔を向けられたり、抱き寄せたりする度に自分の理性が持って行かれそうで怖いんだ。



それでも、沙奈を抱き寄せたりこの手で触れたいって思うから、今までのように沙奈とスキンシップを取っていきたいと思う。


そんな感情とは裏腹に、この手で沙奈を傷つけてしまうんじゃないかって不安なんだ…。」





翔太も、同じ様に感じるところがあったんだな。




「ごめん。そうは言ったけど俺、ずっと沙奈と一緒にいたいし守りたい気持ちは変わらないから沙奈に手を出したりはしない。


大翔先輩の愛情に触れて、ゆっくり心を開いて幸せになろうとしている沙奈の悲しい顔は見たくないから。


これからも、俺達は変わらず兄でいよう。」





「当たり前だ。この先もずっと何があっても切れることの無い兄妹だよ。」





沙奈は、俺達と一緒にいる時も幸せだと言ってくれた事を思い出した。




大翔と一緒に、新たに幸せを掴もうとしている今を誰にも邪魔はさせないように守り抜こう。




沙奈が、大翔と結婚し家庭を築けるまで見守っていこう。



寂しい気持ちもあるけど、沙奈には沙奈の人生があるんだ。



いつまでも可愛い妹の幸せを願いながら、この先もずっと沙奈に寄り添っていきたい。
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