妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
 毎日、竜舎に訪れては甲斐甲斐しくディアナの世話をした。竜舎の世話係が恐縮したほどだ。

 そうして信頼関係を結んだおかげか、ディアナはカテリアーナに気を許し、主人を乗せる時は落とさないように気を遣ってくれた。

「ディアナに三ヶ月も会えないのね。寂しいわ。ディアナも寂しがっていないかしら?」
「竜舎のものが大切に世話してくれる。それに俺のヘリオスもいる」

 ヘリオスというのはフィンラスのドラゴンのことだ。ちなみにディアナはヘリオスの番らしい。

 ふいに馬車と並走するカルスの馬が近づいてくるので、フィンラスは窓を開けた。

「何だ? カル」
「陛下。本日はエルファーレン王国とカリュオン王国の国境に宿をとっております。途中何度か休憩をとりますが、慣れない旅ですので具合が悪くなったらいつでも申しつけてください。カテリアーナ様」
「ありがとう、カル」
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