妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
 それを聞いたカテリアーナはいてもたってもいられず、窓に駆け寄る。眼下には猫たちの戦いが繰り広げられていた。

「もふもふがいっぱい! はっ! こうしてはいられないわ」

 カテリアーナは壁に立てかけてある弓を持ち、隣に置いてあるトランクから矢を取り出す。

 ルゥナの森の猫たちは律儀にカテリアーナの荷物を運んでくれたのだ。

「カティ、何をする気だ?」
牽制(けんせい)をするのよ」

 弓に矢を番え、窓から放つ。木を打つ高い音が聞こえると、猫たちの動きがピタリと止まる。

 放たれた矢は猫たちの頭上を横切り、木に命中したのだ。

「あなたたち! ケンカはやめなさい!」

 よく通るカテリアーナの声がルゥナの森に響く。

◇◇◇

 その場に居合わせた猫たちは一斉にカテリアーナのほうを見る。

「もふもふがわたくしに注目している! ああ、どの子もなんて可愛いの!」
「そのようなことを言っている場合か? せっかくルゥナの森のごろつき猫が逃がそうとしてくれたのに、標的がカティに変わったらどうするのだ?」
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