本能で恋をする
「ちょっ……、海斗!」
俺は何も言わず、凛音の手を引っ張り歩きだした。

「海斗、痛いよ……
歩くのも…は、やい。
も…少し、ゆっくり………」
凛音は無理やり引っ張られながら、必死で訴えている。

「………」
でも、手を緩めるつもりないし、歩く速度もおとすつもりもない。
とにかく、一刻も早く家に帰りたかった。







「んん……
海、斗ぉ…ここ、エレベー…ター、やだ…むふぅ…息、くる…し…」
マンションに着き、エレベーター内―――家に着くまで我慢できずにむちゃくちゃにキスをする。

チン―――
着いた音がすると、今度は凛音を、抱き上げエレベーターを出る。
「ちょっ…海斗!?
降ろして!!」

「ちょっと黙ってて!」
少し怒りを含んで言うと、黙る凛音。
抱き上げたまま、玄関の鍵を開け、そのまま浴室へ。
シャワーの前に凛音を降ろすと、服を着たまま蛇口をあけた。

「きゃっ!
海斗!どうして!?」

「ごめん、凛音。耐えられないから。
俺以外が凛音に、触るなんて……
嫉妬で、気が狂う」
優しく、凛音の頬に振れた。
あんなに強引なことしておいて、今度は手が震えていた。

凛音は頬に振れていた俺の手を両手で包み、キスをした。
「私もごめんね……つい懐かしくて……
大丈夫だよ。私は海斗のモノだよ。
不安にさせちゃったね……」
そして背伸びをし、今度は俺の口唇にキスした。
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