本能で恋をする
そのまま服を脱いで、風呂に入り、今はソファーに座り凛音が俺の髪の毛を乾かしてくれている。
「はい!乾いたよ!」

「ありがと。じゃあ次凛音の番!」
「うん。じゃあお願い」

ブロロ……
「凛音の髪、スゲー柔らかいのな」
「そうかな?」
「うん。それに綺麗だし」
「フフ…ありがと」



「―――はい、乾いたよ。


凛音、こっち向いて!」
「ありがと。
ん?」
凛音を向かい合わせに座らせ、両手を握った。

「凛音、さっきはほんとごめん……
本当大人げないことしたと思ってる」
「もう……いいよ。私も海斗を不安にさせたし」

「さっきの奴って、その……元彼とか?」
「え?」
「―――いや、やっぱいい!聞きたくない!」

聞かなくてもわかる。アイツ……俺と同じ匂いがする。
なぜ、別れたかわからないが、きっと嫌いになって別れたのではないはず。アイツもきっと凛音が、好きで好きでたまらなかったんだろう。
さっきのアイツの凛音に対する表情――――
あれは、愛しくて、大切だったものをやっと見つけたような顔だ。

「でも、えりぃって何?ミス西若も。
どうゆう意味?」
「あー、あれは。
えりぃは私、“江川 凛音”でしょ?その頭文字をとってえりぃなの。亮くんは最初からそう呼んでたな。
ミス西若は、大学にはあるじゃない?ミス〇〇って。
それを真似て、高校生の時にミス西若ってのがあったの。それで2年生のときに選ばれたの。
たまたまだと思うけどね(笑)」

――――いや、たまたまじゃないだろ!
心の中で突っ込みをいれる!
本当、自分の魅力がわかってない!
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