王子と社長と元彼に迫られています!
───体調は良くなったけど、眠い・・・。

昨夜は気が気じゃない状態で過ごした。結局優悟のメッセージはあそこで途切れてしまい、未読状態にしたままだ。

紬くんに会ったら動揺してしまいそう・・・そんな風に思いながらいつもの電車に乗ったが、彼の姿はなかった。


*****

「いや~まいったよ。昨日取引先の打ち合わせの後そのままその会社の人達と飲み会だったんだけど、飲まされちゃって。僕、お酒には結構自信あるんだけど、上には上がいるよね。お陰で朝起きられなくて。会社には間に合ったけど、ちぃちゃんと一緒に通勤出来なかったのはかなり痛くて。だから仕事無理矢理終わらせて来ちゃった。」

紬くんは慣れた手つきでボウルに卵を片手で割りながら、やれやれ、といった口調で言った。ガスコンロが一つしかないキッチンには調理スペースがない為、白い木製のワゴンが調理台がわりになっているのだが、長身の彼には低過ぎて調理しにくそうだ。

定時に退社しエレベーターで1階まで降りると、ロビーで紬くんが待っていた。『二人とも病み上がりだから消化にいい夕食を作りたい。』と言われ、私の家に来ることになったのだった。
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