王子と社長と元彼に迫られています!
「・・・う、えっと、それは・・・。」

しばらく見とれてしまっていて、ようやく声が出せたものの、うまく気持ちを表現できない。

───いや、一緒にベッドはダメだよ!?ダメなんだけど・・・。

「・・・僕ね、例の、中学の頃色々言ってきた彼らよりも早く就職してそれなりに認められて・・・彼らは大学行ってろくに勉強もせずに遊んでて、就活も苦労してたりするって親づたいに聞いたりして・・・僕は彼らより先に大人になった、もう社会人として認められてるんだって正直優越感感じちゃってたんだ。嫌なやつだよね。」

「そんなことないよ。」

「・・・でも、僕は全然大人になれてない。展望室でのキスの後反省したのに、またこうやってちぃちゃんを襲って・・・暁さんならきっとこんなことはしないよね。」

「・・・。」

確かに暁さんは出張先のホテルでも彼の家に泊まった時も昨日の医務室やこの部屋でも、口では散々色っぽいことを言いつつ結局は手を出してくることはなかった。妖艷な彼のそんな大人な部分とのギャップに心惹かれてしまっていることは事実だ。
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