王子と社長と元彼に迫られています!
「・・・前ここに来た時、暁さんとの間に何があっても、他に会ってる男性(ひと)がいてもいいみたいに言ったけど、本当はそんなこと全然思ってないんだ。大人ぶって言っただけ。他の男に触れられるなんて想像したくもないし、ちぃちゃんのこと今すぐ自分だけのものにしたいんだ。これが僕の本音。がっかりした?」

紬くんは自虐的に言った。驚いたけれどがっかりはしなかった・・・むしろ穏やかな癒し系の彼の中に秘められた熱い気持ちにドキドキしてしまい『ううん。』と返す。

「会社に着替えあるし、シャワーを貸してもらって今日はここから一緒に行きたいななんて思ったんだけど、やっぱり一旦家に帰るね。」

紬くんはそう言ってベッドから降りた。

「ちぃちゃんもお風呂これからでしょ?湯上がりの姿なんて見ちゃったら僕、もう我慢できない。」

「!?!?」

「・・・ごめんね。実は昨日、見ちゃったんだ。ちぃちゃんをベッドに運んだら、ちぃちゃんお腹がかゆかったみたいで、服をまくり上げてポリポリかいてて・・・それがその、結構上の方だったから・・・つまり・・・。」

紬くんは頬を染め気まずそうに俯いた。

───つ、つまり、お腹&下着を見られちゃったってこと!?まさか谷間も!?

顔がカアァと熱くなる。俯いた紬くんの視線が自分の胸辺りに注がれていることに気づき、慌てて布団を体の前で抱きしめた。
< 133 / 203 >

この作品をシェア

pagetop