王子と社長と元彼に迫られています!
*****
「酒飲まないのか?」
「・・・の、飲めないので。」
嘘。本当は大好きだ。でも特別強くはないし、お酒なんて飲んでしまったらどこに連れ込まれ何をされるかわかったもんじゃない。しかも今日に限って手持ちの中で一番新しくて可愛いピンク色の下着をつけてきてしまった。もっとへたったものがたくさんあるのに・・・。
紬くんと別れた直後、妖艷悪魔───メッセージアプリのユーザーネームには『暁』とある。「あき」なのか、それとも「あかつき」なのか───から『今日食事に行かないか。』と連絡が来た。
行きたくないけれど、明日のライブを楽しみに頑張ろうと覚悟して待ち合わせ場所のロビーに向かった。ビルを出ると『暁』さんがタクシーを止めた。どこに連れていかれるか不安だったが、予想に反して着いたのは高級そうな和食のお店で個室に案内された。
「・・・そんなに警戒すんなよ。取って食ったりしないから。寂しくなるだろ。」
「寂し・・・?」
意外な言葉に耳を疑う。それに取って食うつもりで呼び出したんじゃないのだろうか。
「本当は飲めるんだろ。カフェテリアでいつも一緒のおねーさん方と酒の話して盛り上がってたの聞いたことあるし。」
ギクッとなる。まさか聞かれていたなんて。さすが悪魔、地獄耳だ。
「気づいてないと思うけど、お前のこと見てる男、結構いるんだよ。目を引く容姿だからな。」
「えぇっ!?私全然目立つタイプじゃないですけど?」
「華やかじゃないけど、可愛いし。」
「か、かかかかわいい・・・!?」
悪魔だろうがなんだろうがこんなイケメンにそんなことを言われる日がくるなんて。神様、ありがとうございます。
「でもな、おかしいのがお前のこと見つめてる男達見てると、お前がガハハッと大口開けて笑ってるの見て唖然とするんだよ。それが何回見ても面白いんだよな。」
彼はくっくっとおかしそうに笑う。自分が男性達に見られているなんて全然知らなかった・・・しかも唖然とされていたなんて・・・。
「うっわ・・・なんかお酒飲みたくなってきた。」
「そうこなくっちゃな。ほらメニュー。」
彼はニヤリと笑うとお酒のメニューを手渡してくれた。
「酒飲まないのか?」
「・・・の、飲めないので。」
嘘。本当は大好きだ。でも特別強くはないし、お酒なんて飲んでしまったらどこに連れ込まれ何をされるかわかったもんじゃない。しかも今日に限って手持ちの中で一番新しくて可愛いピンク色の下着をつけてきてしまった。もっとへたったものがたくさんあるのに・・・。
紬くんと別れた直後、妖艷悪魔───メッセージアプリのユーザーネームには『暁』とある。「あき」なのか、それとも「あかつき」なのか───から『今日食事に行かないか。』と連絡が来た。
行きたくないけれど、明日のライブを楽しみに頑張ろうと覚悟して待ち合わせ場所のロビーに向かった。ビルを出ると『暁』さんがタクシーを止めた。どこに連れていかれるか不安だったが、予想に反して着いたのは高級そうな和食のお店で個室に案内された。
「・・・そんなに警戒すんなよ。取って食ったりしないから。寂しくなるだろ。」
「寂し・・・?」
意外な言葉に耳を疑う。それに取って食うつもりで呼び出したんじゃないのだろうか。
「本当は飲めるんだろ。カフェテリアでいつも一緒のおねーさん方と酒の話して盛り上がってたの聞いたことあるし。」
ギクッとなる。まさか聞かれていたなんて。さすが悪魔、地獄耳だ。
「気づいてないと思うけど、お前のこと見てる男、結構いるんだよ。目を引く容姿だからな。」
「えぇっ!?私全然目立つタイプじゃないですけど?」
「華やかじゃないけど、可愛いし。」
「か、かかかかわいい・・・!?」
悪魔だろうがなんだろうがこんなイケメンにそんなことを言われる日がくるなんて。神様、ありがとうございます。
「でもな、おかしいのがお前のこと見つめてる男達見てると、お前がガハハッと大口開けて笑ってるの見て唖然とするんだよ。それが何回見ても面白いんだよな。」
彼はくっくっとおかしそうに笑う。自分が男性達に見られているなんて全然知らなかった・・・しかも唖然とされていたなんて・・・。
「うっわ・・・なんかお酒飲みたくなってきた。」
「そうこなくっちゃな。ほらメニュー。」
彼はニヤリと笑うとお酒のメニューを手渡してくれた。