受難体質の女軍人は漆黒の美形獣人に求愛される
ボロボロ涙を流しながら、レーヴはどうすることもできずにただただデュークを見つめた。
水の膜を介しても、彼と視線が交わることはない。
(もう好きじゃないなら、優しくしないでよ……好きにさせておいて、甘えることを覚えさせておいて、こんなの……ひどい)
そう思うことが間違っているとわかっている。
だけど、こんな時でも優しくしてくるデュークを憎く思わなくちゃ、立っていられなかった。
袖を引くデュークを振り払う。
レーヴの威嚇するような視線にデュークがますます誤解を深めたなんて、彼女は知る由もなかった。
水の膜を介しても、彼と視線が交わることはない。
(もう好きじゃないなら、優しくしないでよ……好きにさせておいて、甘えることを覚えさせておいて、こんなの……ひどい)
そう思うことが間違っているとわかっている。
だけど、こんな時でも優しくしてくるデュークを憎く思わなくちゃ、立っていられなかった。
袖を引くデュークを振り払う。
レーヴの威嚇するような視線にデュークがますます誤解を深めたなんて、彼女は知る由もなかった。