ほろ苦彼氏の甘い口づけ
噛んだ瞬間、舌に広がった、チョコの甘みと赤ワインの辛み。
独特な味に最初は少し顔をしかめたけど、チョコの分量が多かったためか、吐き出したいほどではなく。
むしろ、噛めば噛むほど混ざり合って。気がつけば、1つ2つと手が伸びていた。
これが大人の味……一足先に出会えて良かった。
お父さんとお母さんには悪いけど、私達だけでたっぷり堪能させてもらいま〜す!
「美羽、一旦休憩しよう。お茶持ってくる」
空白が目立つ箱に手を伸ばしたものの、これ以上はダメと言わんばかりに阻止された。
「大丈夫だって! まだ腹5分目だし! お茶も、こーんなに残ってる!」
私は元気だと証明するように、お茶が入ったマグカップを指差す。
しかし、司は安堵するどころか溜息をついた。
「……やっぱ酔ってるな。これ俺のだよ」
「えっ⁉ そうだった⁉ ごめん! でも泥酔はしてないから! 本当に大丈夫だよ!」
頭はふわふわ、体はぽかぽか。
酔っぱらっている自覚はあるが、だるさや吐き気はない。
独特な味に最初は少し顔をしかめたけど、チョコの分量が多かったためか、吐き出したいほどではなく。
むしろ、噛めば噛むほど混ざり合って。気がつけば、1つ2つと手が伸びていた。
これが大人の味……一足先に出会えて良かった。
お父さんとお母さんには悪いけど、私達だけでたっぷり堪能させてもらいま〜す!
「美羽、一旦休憩しよう。お茶持ってくる」
空白が目立つ箱に手を伸ばしたものの、これ以上はダメと言わんばかりに阻止された。
「大丈夫だって! まだ腹5分目だし! お茶も、こーんなに残ってる!」
私は元気だと証明するように、お茶が入ったマグカップを指差す。
しかし、司は安堵するどころか溜息をついた。
「……やっぱ酔ってるな。これ俺のだよ」
「えっ⁉ そうだった⁉ ごめん! でも泥酔はしてないから! 本当に大丈夫だよ!」
頭はふわふわ、体はぽかぽか。
酔っぱらっている自覚はあるが、だるさや吐き気はない。