本能で恋をする~after story~
それから俺は毎日凛音を抱きながら、必ず聞くようになった。

「凛音……。俺のこと好き…?」と―――――
「す…き、だい…す、きぃ」

俺に翻弄されながら、凛音が答える。

「どのくらい?」
「ん…いっぱ……苦しくな、るく…らい…」
凛音の言葉に安心する。
安心する答えがないと、解放できなくなっていた。

そして今日も、凛音が失神して俺の腕の中で眠っている。

不安だった。
凛音と運命の相手同士とか、離れられないとか言ってるくせに、凛音が誰かのとこに行ってしまうのではないかと………
きっと一宮の真っ直ぐな想いが、あまりにも純粋だったからだと思う。

「凛音、ごめんな……。
不安で……苦しくて…」

凛音の頭を撫でながら、呟く。



俺の中の支配欲求が、大きく膨らんでいっていた―――
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