本能で恋をする～after story～

｢ちょっと海斗！やめなよ！確かに彼女のことをほったらかして、話してたの僕達なんだから！｣
｢そうだよ、ウミ。俺が違う話したから。悪い｣

｢なな。
いつまでも自分が一番だと思うなよ！少なくとも俺はお前より綺麗な女も可愛い女も知ってる。言ったよな！別れた時に。このままじゃ、自分が損するって！｣

コイツには言っておかないと、いつか凛音にまで迷惑かかりそうだからだ。

｢はい！！もう終わり！
せっかくみんな久しぶりに、集まったんだよね？楽しく飲もうよ！｣
｢そうっすね！｣

それからは、楽しい時間だった。

ななだけは、ずっとふて腐れていたが………。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そして今、叶斗とななを送ってる途中だ。
イチが、頼むから送っててくれと言うので、仕方なく。

｢……｣
｢……｣
｢……｣
沈黙が続く。

｢ねぇ、ななちゃん？今日海斗が言ったことだけど｣
｢え？何ですか？｣
｢海斗は君を心配して、言ってる思うんだ。言い方はきついけど｣
｢叶斗、もうその話はいいだろう｣
｢でも……｣

｢分かってます！もうここで、大丈夫です。すぐそこなので！｣
｢いや、ちゃんと家の前まで！｣
｢大丈夫です。家見られたくないし……｣
｢え？｣
｢あ、いや、とにかく、大丈夫ですから！ありがとうございました。海斗もありがと｣
｢あぁ｣

そう言って、走って行ってしまった。