本能で恋をする~after story~
バカップルの日常・~凛音の誘惑~
*****凛音 side*****
「おはよう…凛音」
「海斗。おはよう!すぐ、朝ごはん用意するね!」

海斗がキッチンに来て、冷蔵庫から水を取り出す。そしてその場で喉を鳴らして飲み、テーブルに戻る。

「え…海斗…」
「何?凛音」
「ん?な、何もないよ」

朝食を一緒に食べ、海斗が歯磨きをしに洗面所へ。
帰ってきて、
「じゃあ、凛音。行ってくるね」
「あ、うん。行ってらっしゃい」

私の頭をポンポンと撫でて、家を出た。



この何気ない普通の朝の風景。
最近、ずっとこんな感じなのだ。
もう、二週間になる。

これは私達夫婦にとっては、このありきたりな普通の朝の風景は異常なのだ。


なぜって?
それは、いつもの私達夫婦なら、
朝、海斗は起きて私に挨拶し、冷蔵庫の水を飲んだ後、
「凛音ー。好きー」
と後ろから抱き締めてくる。
そして、朝食済ませ洗面所行った後も、
「凛音、じゃあ行ってくるね。すぐ帰ってくるからね!
凛音ギュってするから、おいで?」
と私を抱き締め、
「凛音、キス」
と言って、息が止まる位のキスをして
「なんか、行きたくないな」
と、名残惜しそうに出ていくのだ。


明らかにおかしい。
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