本能で恋をする~after story~
君加、一平夫婦邸にて―――――――

「きみちゃん、私もうダメかも?」
「は?何言ってんの?相変わらず、バカップルね!」

今きみちゃんに話を聞いてもらってるところだ。

「だって、ここんとこ……その、セ…、セ、」
「セ?セ、何?」
「その…抱かれてないってゆうか……」
「あーね!別に毎日する必要性ないじゃん!」
「それはそうだよ!ただ海斗、前に毎日したいって言ってたし」
「はぁー。要するに、欲求不満ってことね!」
「欲求……いや、違う!それはっ………。
はぁー。そうなのかな?」

「海斗に言えばいいじゃん!
“抱いて”って!」

「いや、それはなんか言えない雰囲気だし……。海斗、仕事から帰っても、部屋に籠ってるし、あんまり触れなくなったの。いつもは甘えん坊でいつも一緒の部屋にいたし、ずっとくっついてきてたし」
「あー、確かにそうね。海斗がいる時は電話できないもんね」
「そうなの」

「ベットは?一つのベットに寝るんでしょ?」
「うん。腕枕はしてくれるけど、すぐ寝ちゃうの」

「確かに、変ね…」
「でしょ?私嫌われたのかな?」
「それはないよ!あんた達に嫌いとか別れとかはあり得ないから」

もしかしたら、自分でも気付かないうちに、海斗を傷つけたのかも?
それで、距離を置かれてるのかも?
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