2番目の恋
私の思考回路を遮るように、目の前にトンとカフェラテが置かれる。

「咲良とペンギンの水槽見てくるよ。1時から散歩が始まるらしい。」

笹崎はそう言って咲良を抱っこしていった。

鮮やかなマリンブルーの水槽を眺める。

南半球の海にいる時と、この水槽で管理されてる時と、どっちが幸せ?

ペンギンに問いかけても当然答えてはくれない。

たられば言ったってキリがないんだ。

幸せそうに泳ぐペンギンの方が私よりずっと人間が出来ている。

一口カフェラテを飲んだ。
甘さが身体中に染み渡った。
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