1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ


「健の言うこともわかるよ…俺も自分でやり過ぎかなって思うけど、動かずにいられないんだよな」

「琴はお兄ちゃんが来てくれると嬉しいよ」

「ありがと、俺も琴ちゃんや健と遊ぶのが楽しいんだ」

「わかった…じゃあ、お姉ちゃんの事お願いします」

海斗は健の頭をなでた

琴を抱いたままリビングに戻る


「明日、病院に連れていくな」

「えっ?保健の先生は捻挫だろうって」

「これから腫れてくるし打撲じゃない色の変色は骨折もありえる」

「そうなの?」

「ほんとに必要な時しか動くなよ、わかった?」

「うん、ありがと」

じゃあ、明日と言って海斗は帰っていった




海斗は家に帰った

「ただいま」

「おかえり、疲れた?」

「楽しかったよ、今日は仕事は?」

「夜からの打ち合わせなのよ」

「俺の飯は?」

「何が食べたい?(笑)」

「作ってねぇだろ」

「だってー(笑)私もお父さんもいらないから海斗が好きなものを食べればいいかなって」

「まあ、いいけど金」

「はい」

千円札をくれた

「なあ、俺の通っていた整形外科って明日開いてる?」

「整形?また足が痛いの?」

「いや、俺じゃなくてクラスの子が怪我してひどそうなんだよな
連れて行ってあげたくて」

母さんは引き出しから診察券を出してきた

「明日は午前中だけね」

「そっか、じゃあ朝行ってみる」

「どこを怪我したの?」

「足首だから歩けないからついていってあげたいと思ってて」

「へぇ〜女子ね」
ニヤッと母親は笑う

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