思わせぶり男子の攻略法
友達にこのようなお見苦しい姿を見せて不快にさせたら申し訳ない。
それに、彼に遊べる女と思われたくない。

そういうことを考える冷静さはあって、
「みんないるから、さすがにやめよ。」
そう言って彼を離した。

それから朝になるまで、仮眠をとったり、雑談しながらだらだらと過ごした。
「また飲もうね」と飲み会終了時のお決まりのセリフを各々言いあいながら帰宅した。

「また飲もうね」

このセリフはもうあいさつのように思ってなくても口から出る言葉だ。
そう言ってそのまたがなかったことは何度あるだろうか。
きっとまたはすぐには来ないし、もうずっと来ないこともある。
今回の集まりは亮太と私がそれぞれの大学の友達を呼んでできたものであって、何の深いつながりもなく、亮太達と私達とでは大学が違う。
きっと漣にはもう会わないんだろうなーと思った。
漣はイケメンで、高身長で、遊びなれている感じで絶対に女に困らなそう。きっと普段からレベルの高い女の子たちに囲まれているだろう。

だからわざわざまた今回のメンバーで飲み会することにはならないと感じた。
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