約束
5



* … * * … *

「あっ、」
「?」
「でも、結婚式で弟、オレの隠し子と間違われないか?」
「ふふ、」
「式の最初に大声で言うしかないよな、弟だって」


祐一の5才の弟の事だ。
胡桃は祐一に話したのだが、実は数年前から何度か公園で二人の姿を見かけていたのだった。

最初(まさか遠野さんの子供⋯⋯ ? )と思った事は内緒だ。
ほぼ確実に結婚式でも、そう噂されるだろう。



* … * * … *

あの時の公園での2人。
親が喧嘩をし始め、それを聞かさないように祐一は腹違いの幼い弟を外に連れ出していた。
祐一は弟に優しさを伝えてた。
『大丈夫だよ』って約束してた。
『オレが一緒にいるから』って。

だから、本当は彼はそんな人なんだろうと胡桃は知っていた。
そんな祐一に惹かれたのだった。

家族を大事にできる、
約束して、裏切らない気持ちがあるなら、そんな自分を彼は信じていいんじゃないかと思った。
女性を裏切らないように、わざわざ言ってるような誠実さがあるなら。
そのやり方が間違っていたかもしれないが、後は自分の誠実さを信じればいい

簡単だ、相手にしてほしくない事を、自分もしなければいい。
大事に思う気持ちを、ただ真っ直ぐ見つめればいい。

* … * * … *



(隠し子だと思われると心配している祐一は、悪い噂を自ら撒き散らしていた人とは思えないな、なんて。
ふふ、気にしてるんだ。)
胡桃の嬉しそうな顔を見て、祐一は含むように言った。


 どんな約束もする

 ずっと胡桃だけ愛する、一緒にいよう

 永遠の約束だ



* … * … * … * …* … * … * … * …* … * … *


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