愛され、溶かされ、壊される
身体が震える。
ダメだ。こんなとこ竜くんに見られたら、心配かけちゃう。
「もっと私が強かったらな……」
とにかく、戻らなきゃ。

「あおちゃん、おかえり」
「竜くん」
「なかなか帰ってこないから、心配したよ…」
どうしよう…涙が出そう。

「あおちゃん…?どうしたの?」
竜くんのスーツを握る。
「あおちゃん?」
「資料がなかなか取れなくて、背伸びしてたらちょっと足がつっちゃって……情けないなぁって…」
「そうなの(笑)?大丈夫?僕を呼べばよかったのに…」
「ダメだよ!竜くん忙しいんだから。でもありがと」
「いいんだよ?あおちゃんなら、ワガママ言っていいって言ったでしょ?」

お互い笑い合う。
「仕事に戻ろう!」
「うん!」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
今週末ショッピングしようとゆうことになり、竜くんとショッピングモールを色々回っている。
「さっきの買えばよかったのに、すごく似合ってたよ!」
「だって、高いし…」
「だから買ってあげるよって言ったでしょ?」
「それはダメ!私だってちゃんと働いてるんだし、自分の物くらい自分で!それに殆どのデート代、竜くん持ちだし…」
「それは当たり前!なんなら、あおちゃん財布要らない位なのに!」

竜くんは私を甘やかしすぎだ。私が行きたい所に全て連れて行ってくれるし、私が寂しいと言うと一晩中話に付き合ってくれる。私の願いやワガママを、全て叶えてくれるのだ。
「もう!竜くん、過保護だよ!私竜くんがいないと生きていけなくなるよ(笑)?」
「そうなるようにしてるんだよ!だからもっと頼ってほしい!」
「え?だ、ダメだよ!そんな……」
「いいのに…」

お昼になり、フードコートでハンバーガーを食べていると―――
「はまちゃん?」
「え?」
< 60 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop