愛され、溶かされ、壊される
「た、つ、くん?」
怖い…竜くんは片手で相手の腕を捻り上げ骨を折ったのだ。おまけに怖いことまで言ってる。
必死だった。
とにかくこれ以上怒らせないようにしなきゃと、そればかり考えていた。


何より一番怖いのは、そんな竜くんから離れられない自分だった。

それから私は人に関わるのをやめる為、竜くんにある相談をした。
もう、誰も傷つくのを見たくない。

「話って何?あおちゃん!」
「私ね、会社辞めようと思うんだ。それで竜くんの身の回りのことをしたい!ダメかな?」
「いいの?僕としてはこんなに嬉しいことはないよ!あおちゃんが、僕だけを家で待っててくれるんでしょ?」
「うん、そうなるね」
「だったら、結婚しよう!」
「うん、そうだね!」


もう、それしか方法がないのだ。
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