潔癖女子の憂鬱~隣人は、だらしない男でした~
怒りで顔を真っ赤にしながら舞は、日曜日の昼間寝不足の元凶・501の部屋の前に立っていた。

結局、今井が伝えても何も変わらなかった。
表札もないし、どういう男が住んでいるかわからない。
藤代曰く、礼儀正しいらしいから、舞が1人で乗り込んだとしても大事には至らないだろうと判断をした。

本来なら、こんなことをしたくはなかったが。

はぁー……、と息を吐き、チャイムを鳴らした。

廊下のモルタルの床を見ながら、返答を待つ。
しかし、待てど暮らせど返答はない。
でも、あんなに生活音がうるさい男なのに、朝から玄関のドアを開けた音は聞こえてこなかった。

寝てるのだろうか。

でも、寝てるにしても今は日曜日の14時過ぎだ。いくらなんでも寝過ぎだろう。

まさか、居留守とか?

しかたがなく、もう一回チャイムを鳴らす。
やっぱり、返答がない。

こっちは、隣の生活音に迷惑してるんですけど? ドアくらい開けなさいよっ!
苛立ちながら、続けざまにチャイムを鳴らす。

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン……

鳴らしすぎて、耳の奥でチャイムがこだましているような気がする。

これだけ鳴らせば、出てくるはずだ。
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