私の好きな彼は私の親友が好きで

軽くランチをした後に、日用品が多く取り揃えられているお店に
行き、何枚かのお皿、どんぶり、小鉢を揃えた。
色々な人が購入している、私達もその風景の中の1つに過ぎないのに
幸せ。
そして、セレクトショップで又、洋服を何枚も購入してくれる。
私は人生で初めてのデートを楽しんでいた。
「新しく生活するって大変なんですね。」
「そうだね。一人だと何となく過ごしていたからね。
美月ちゃんは、あのマンションで良いの?」
「勿論です。夜景が綺麗で、お風呂も大きくてウットリしちゃいます。
あ、バスボム買って行こう!」
「バスボム?」
「はい。凄く素敵なんですよ。特別な時に使うんです。」
「ふ~ん 美月ちゃんの特別ってどんな時?」
「え?」
「俺と一緒に入るとか?」
「え=====」
クククと笑う意地悪な顔。絶対に真っ赤になる私を楽しんでいる。
でも、バスボムを選ぶ薫さんの顔は少し幼くて、違う一面を見れた気がして
嬉しかった。
「10個も買うなんて。大人買いにも程があります!」
「だって、初めて見たんだもん。色々な形もあるし、
セクシーダイナマイトなんて名前が付いていたら買うでしょう!」
「気持ちは解ります。」
「2人で使うんだから安い買い物だよ」
「2人~~~~~~~」
あんぐりと口が開いてしまう。
「美月ちゃん、顎外れるよ!」
(キスだってしてないのに・・そんな事言わないで欲しい・・)
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