俺様な幼なじみは24年前の約束を忘れない

もうひとつの懸念事項だったお見合いも、お受けすることにした。

院長先生のいう通り、結婚したら経済的にも安定するし、両親に負担をかけることがない。

それに、私の仕事に理解のある優しい人と結婚したいなと素直に思えるようになったのだ。

小林先生にお断りをするときには、恋愛はしばらくいいかなと思っていたのに、人生はどう転ぶかわからないものだ。

院長先生にお見合いをお願いしたところ、
「莉子ちゃんの相手は、僕が厳選して決めるから。この人なら莉子ちゃんを幸せにしてくれるという相手を紹介するからね!」と張り切ってくれた。

両親と香子は、お見合いなんて、と心配してくれたが、院長先生の紹介だから大丈夫と話し、納得してもらえた。

アメリカに行ったままの凌ちゃんのことがチラリと頭をよぎるけれど、これが私の人生だと突き進むだけだ。


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