トンネルの向こう側
友貴は、そのあと駅までずっと恭一さんの事を質問してきた。

助けてもらった経緯や、電話し合う仲なのか?
さやかには、ああいうヤツがタイプなのか?
年齢や結婚してるか? など…
質問されても困るような事ばかり。
何となく言葉を濁して答えた。

駅に到着して友貴と別れて、駅ナカのお菓子屋さんへ。

恭一さんが私達のあとをつけていたなんて全然知らなかった…

お菓子を買って包んで貰ってる時電話が鳴った。

将大からだった。
「さやかか? 今駅ナカだろ?」

「うん。」

「恭一さんから電話きてさ、恭一さんさやかが心配でさやかと友貴のあとをつけたんだよ。
振り返ったりするなよ!
友貴がさやかを電車に乗らないでつけてるらしい」

「え! どうしよう。友貴には友達の家でお祝いするって言ったの…」

「今さ、恭一さんが会社に戻って車でさやかを迎えに行くから、タクシー乗り場辺りで待っててくれ。」

「うん。わかった。」

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