トンネルの向こう側
城 恭弥

城 恭弥  本名:城山 恭一

俺は母子家庭だった。ホステスをしていた母親。

男にだらしなく、いつも騙されていた。

俺が中学の時、母親が再婚した。

相手は母親より10歳も歳上の真面目なサラリーマンだった。

俺が高校2年の時、母親が離婚届を置いて出て行った…
浮気相手と一緒になる為だ。

真面目だった義理の父親が荒れ、俺にも暴力を振るうようになり俺は友達の家を転々とするが、
義理の父親が授業料を払ってくれなくなって高校を中退した。
寮があるキャバクラのボーイをした時、
その店のキャバ嬢でしつこい子がいた。

そんなある日閉店作業をして、店を出るとチンピラが3人いて 
「お前か! 俺の女に手出しやがって!」
と、殴って来た!

俺は兎に角走って逃げた。
走っても走っても追いかけてきた…

知らない場所に迷い込んだ裏路地にちょうど、閉店した店から人が出てきた。
俺はその人に
「すみません、よくわからないけど殺されそうなんです。助けて下さい!」
と言うと、向こうから

「オラ〜、どこ行った!出て来い!ミカに手〜出しやがって〜!」 と叫び声がした。

その人はオレを閉店した店に入れて外から鍵をかけた。
「オイ! オヤジ! コッチに走って来たヤツはどっち行った? 」

「あぁ、何かアッチのビルの方へ曲がってったよ!」

「おぉ、サンキュー! アッチだ!追え!」

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