トンネルの向こう側
研修後のさやか

先輩の管理栄養士の 村上 綾香(35)さんに過去のメニューから7月の日替わりランチの献立を考えるように言われた。

過去3年くらいのメニューを睨めっこしながら献立を考える。
夏の7月のメニュー…

2日後に、何とか考えたメニューを村上さんへ提出する。
カロリーや、塩分量も記入した。

少し手直しをされたが、私の献立を採用してもらえた。

厨房のリーダーで調理師の 
佐藤 信雄(55)さんにも見てもらう。

お昼の片付けが終わり厨房のみなさんと昼食を終えてから、

「佐藤さん、新人の江口が考えた7月の日替わりの献立表なんですが、ちょっと見てもらえますか?」

「どれどれ〜、うん、うん。 
大丈夫だと思うけど、このそうめんどんな提供を考えてるの?
そうめんだと、のびちゃうのが早いからな〜
ひやむぎにしたらどうかなぁ〜」

「あぁ、そうですね〜 江口さん、どう?」

「はい…そうめんにこだわった訳ではなく、
そうめんの方が食べやすいかなぁと思ったので、ひやむぎでも大丈夫です。
たぶん、塩分は変わらないと思いますし…」

「じゃあ、ひやむぎにしよう。」

「はい。 ありがとうございます。」

「江口さん、良かったね! 
自分が考えたメニューを社員さんが食べてくれると思うと、ワクワクするでしょう?」

「はい。 緊張します。気に入ってもらえて残さず食べていただけるか心配です。」

「大丈夫だよ! 若い人の感覚で頑張って!」

「はい。ありがとうございます。頑張ります。」

< 68 / 257 >

この作品をシェア

pagetop