契約結婚のはずが、極上弁護士に愛妻指名されました
もともと厳格でな口うるさい人だったが、母が亡くなってからはますます頑固になってきたと渚は思う。
父子の間の繋ぎ役だった母がいなくて今は家でもあまり会話がない。
それなのに渚のすることには相変わらず小言が多いのだからやっかいだった。
やれ帰りが遅いだの、派手な服は着るなだの。学生じゃあるまいし……。
でもそれもこれも、母が亡くなってからひどくなったのだと思うと渚は無下にはできないでいる。
もともと裁判官だった父が仕事を辞めて弁護士事務所を開いたのは母の病がきっかけだった。裁判官は転勤があるから治療に専念させてやれない、そう言って。
寡黙で厳格な父だけれど母を深く愛していたことは間違いないと渚は思う。
母亡き後、父はOLをしていた千秋には自分の事務所に勤めていた弁護士の祐介と結婚しろと無理やり見合いをさせ、渚には自分の事務所に就職しろと強引にすべてのことを進めた。
まるで家族がこれ以上自分から離れることを恐れているかのように。
幸いにして千秋と祐介はうまくいって今やお見合いだったなど感じさせないくらいラブラブだ。
渚だってそれなりに社会人をやっている。
それに満足して、安心しているであろう父が、渚の計画を許してくれるとは到底思えなかった。
父子の間の繋ぎ役だった母がいなくて今は家でもあまり会話がない。
それなのに渚のすることには相変わらず小言が多いのだからやっかいだった。
やれ帰りが遅いだの、派手な服は着るなだの。学生じゃあるまいし……。
でもそれもこれも、母が亡くなってからひどくなったのだと思うと渚は無下にはできないでいる。
もともと裁判官だった父が仕事を辞めて弁護士事務所を開いたのは母の病がきっかけだった。裁判官は転勤があるから治療に専念させてやれない、そう言って。
寡黙で厳格な父だけれど母を深く愛していたことは間違いないと渚は思う。
母亡き後、父はOLをしていた千秋には自分の事務所に勤めていた弁護士の祐介と結婚しろと無理やり見合いをさせ、渚には自分の事務所に就職しろと強引にすべてのことを進めた。
まるで家族がこれ以上自分から離れることを恐れているかのように。
幸いにして千秋と祐介はうまくいって今やお見合いだったなど感じさせないくらいラブラブだ。
渚だってそれなりに社会人をやっている。
それに満足して、安心しているであろう父が、渚の計画を許してくれるとは到底思えなかった。