Favorite Love~本命は一番近くにいた~
「行くとこないわけじゃないだろ?一人暮らししろよ。嫌なら。それくらいの資金、おじさん出してくれるだろ?」

七未はまだ大学2年生。
親に頼っている身ではある。

「いやだもん。」

七未がいっそのことそっぽを向いて行ったところで、玄関のチャイムが鳴った。

俺は玄関を開けて結菜を招き入れた。

「誰?」

七未がけん制する。

「彼女だよ。」

「どうして?彼女いないっていってたじゃん。」

あまりの七未の剣幕に、さすがに結菜がちょっと眉をひそめた。

「あー!この人となりのおばさん!しかも、亜輝の彼女!」

おばさんときたか…。

「亜輝の彼女じゃねーの。俺の。あの記事は亜輝にマンションに送ってもらったとことられただけ。俺が頼んだの。」

「ウソ。だって今まで彼女だなんて言ってなかったじゃん。となりにいるのに。」

「彼女だし。」

「信じないもん。」

はぁ…
どうしたもんか…。


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