クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
「バパ~この偉そうなおばさん誰?」

「バカ、なんて事を言うんだ!」

「パパまで恐い顔してどうしたの?」

「玲香とにかく黙りなさい」

「何よ~」

「三笠さん」洋子の声が場を支配する。

「はい」

 今までの横柄な態度の三笠社長は鳴りを潜めた。

「娘の教育ひとつ出来ないなんて、先行き不安だわ。噂で聞いたのだけど、趣味の悪いカフェは娘のワガママで作ったそうね」

「おばさん失礼ね!趣味の悪いって」

「年上に対する口の効き方もなっていないし、うちから撤退してもらっても結構よ」

「そんな、待って下さい!そんな事したらうちは潰れます」

「パパどういう事?」

「玲香黙りなさい!こちらは、原田百貨店の原田社長ご夫妻だ」

「ええっ」

「玲香さんと言ったかしら」

「はい……」

「お父様の会社が潰れたら困るのなら、今までの悪事を全て素直に話す事ね」

「そんな……」今までの発言はなんだったのか、泣き出す始末。

 洗いざらい白状するしかなく、後日桜井が集めた証拠も決定打となり、三笠と田辺は懲戒解雇となったのだった……。


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