StrawberryとSugar


「おはよー苺愛」


「あ、さっちゃんおはよう...!」




いつものように校門をくぐると、さっちゃんこと飯田早苗(さなえ)が欠伸をしながら眠そうに手を振り、寄ってくる。




私、相田苺愛(17)は私立花園学園の高校2年生。花園学園は園芸科のみ設立されている学校で、さっちゃんは1年生の頃からの大親友。
寝ることが大好きで、ロングスリーパーでしゅっとした少しつり目気味だが大きい目と、丸みを帯びたボブヘアーが特徴のマイペースな女の子だ。



そんなマイペースな彼女だからこそ、双子の姉の苺花とは対称的で内向的な私と仲良くしてくれているのかもしれない。



「...ん、どうしたの苺花?」


「あごめん、なんでもないよ!
それよりさっちゃん昨日何時間寝たの?
20時にLIME送ったけどもしかして寝てた?」


「うん、寝てた。昨日は10時間かな、まだ眠いや〜」



さっちゃんは最低でも10時間寝ることが多いのだ。




「ねぇ苺愛、今日の放課後空いてる?」


「ごめん、今日はバイトなの。どうして?」


「実は今日あのTwenty(トゥエンティ)に掲載されてた充電式のホットアイマスクの発売日なのよ。疲れがとれるだけじゃなくて、入眠にも最適らしくて...!」



私たちの世代ではEighteen(エイティーン)が人気だが、彼女はTwentyを読むくらい大人びてて落ち着いた子だ。しかし、よっぽど楽しみなのか瞳をキラキラ輝かせて話している。




「そ、そうなんだ。ごめんねまた今度放課後遊びに行こう!」


「ううん大丈夫よ。
......そうね、私お昼寝カフェも気になっているの」



とても落ち着いて好きな話をしながら教室へと向かっていく。
内向的ではなく、はっきりものを言うが寝るのがはやくLIMEの返信もあまり気にしないそんなマイペースなさっちゃんだからこそ内向的な私と仲良くしてくれて毎日楽しく過ごしている。



_____________と言いたいところだが。






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