カウントダウン
（どうして照明が消えたのだろう？

停電？　電球がきれた？　それとも他の理由が……。）


私は直感的に停電の類いで照明が消えたのではないと感じていた。


そして私が照明が消えた原因を探るために立ち上がろうとしたとき、私の体が急に動かなくなり、声も出せなくなっていた。


私が急に訪れた強烈な金縛りに恐怖を感じていたとき、暗い部屋の中に青白い光がぼんやりと浮かび上がり、その光の真ん中に私をにらんでいる忍の姿が現れた。


私はそのことにドキリとして悲鳴を上げようとしたが声が出ない。


私は金縛りで体を動かすこともできない無防備な状態で、怯えながら忍の幽霊と向き合っていた。


（忍は私に何をするつもりなの？）


私はそんなことを思いながら目を見開き、ずっと私をにらんでいる忍の顔を見つめていた。
< 228 / 294 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop