藍先輩の危険な溺愛レッスン。
手を振ってから、あっさりと踵を返す先輩。


あれ、もう行っちゃうんだ。


いつものように別れ際に頭を撫でてくれることもなくて、ちょっと拍子抜け。


昨日の告白って、私の妄想なんかじゃないはずなんだけど。


おかしいな、先輩は割といつも通りだったような。


あんまりふつうだから、急に不安になってきちゃうよ。


もしかして、ドキドキして浮かれているのは私だけなのかな。


んん??待ってそもそもあれって告白だったんだろうか?


好きって言ってくれたから当然のように恋愛の意味での好きだと思っていたけれど。


実は、妹や友達っていう意味での好きとか?


もしかしたら人類愛的なものだったりして……。


どうしようもしそうなら。


私のただの勘違いだとしたら?


まさか、まさか、そんなはずは。
< 179 / 332 >

この作品をシェア

pagetop