運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~
病院に着くと綾乃はすぐに救急外来で治療を開始された。
知っているだけの綾乃の情報を看護師に伝える。

あいにく綾乃がかかっている病院はまだ開いておらず受け入れてくれたのは地元の総合病院。
まだまだ綾乃のことで知らないことが多いことを悔しく、不甲斐なく思いながら悟はロビーで待つことしかできなかった。

1時間ほどたってから、綾乃は治療を終えて個室に移された。

「点滴が終わったら帰宅していいですよ。」
看護師の言葉に悟は「何が原因ですか?」と問いかける。

「すみません、守秘義務があり私たちの口からは何も言えません。患者さんに直接聞いてくださいね。」
看護師は詳しい話は何もしてくれなかった。
看護師の後に、綾乃がストレッチャーの乗って外来の治療室から出てくる。
その手には点滴がつながれていた。
< 201 / 349 >

この作品をシェア

pagetop