愛しても、いいですか
外堀も埋められて、渋々一緒に住むことを承諾すると、大石さんは嬉しそうに破顔した。

「もう沙耶香ちゃんの部屋も用意してあるんだ」

こっちこっち、とリビングの外に引っ張られて、先程リビングに行く時に突き当たったドアのうちの左の方を開けた。6、7畳はあるだろうか、うちのリビングと同じくらいの広さはある。
入ってみると奥にモスグリーンのカバーのベッドがあり、ベッドの向かいには壁掛けのTV。ベッドの手前には小さなローテーブルと、ベッドカバーと同じ色の一人掛けのソファー。

「こっちに洗面所とトイレが付いてるから、使ってね」

入って右側のドアを開けて説明してくれる。
部屋にトイレと洗面所完備…
もうこの部屋だけで暮らしていけるわ…
驚き過ぎて言葉も出ない。

「…あれ、気に入らなかった?」

隣に立つ大石さんに心配そうに覗き込まれる。
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