いじめっ子の話

それからは会話をすることもなく、てっちゃんは机に突っ伏しお昼まで爆睡。

お昼休みになると、他クラスの子?だと思う黒髪インテリイケメンに呼ばれ、眠たい目を擦りながら教室から出て行った。

「マキってば最近よく哲太と話してるよね」

「ね!ほんとに!!もしかして付き合ってるんじゃないでしょうね!?」

菓子パンを頬張りながら友達の紗南と千里が話しかけてくる。

「隣の席だからちょっと話すだけだよ」

菓子パンを食べ終わり、鏡で菓子パンの粉がついてないか確認する。

「なーんだ、つまんない!」

紗南はすでに食べ終わったお弁当を片付けながら口を尖らせる。

「でも…哲太ってあの“黒龍”の幹部なんでしょ?」
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