いじめっ子の話

「黒龍?」

なにそれ、って天然女ならいいかねないところだけど…

「知ってるでしょ」

「…もちろん」

あの黒龍でしょ?知ってるわよ。

千里は紙パックのオレンジジュースを飲みながら私をマジマジと見る。

「イケメン揃いの暴走族!しかもしかも!気に入られれば姫になれる!!…ってビッチな女たちが言ってたわよ」

辛辣な紗南は興味なさげにスマホをいじる。

多分彼氏への返信だろう。
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