エリート外科医の灼熱求婚~独占本能で愛しい彼女を新妻に射止めたい~
「でもさ、俺にそう聞いてきた近衛先生のほうが、なんか元気ない感じだったんだよなぁ」
「え……。近衛先生が?」
「うん。ほら、近衛先生ってさ、しょっちゅう医局に泊まってるらしいし。仕事熱心なのはいいけど、自分の身体のことも考えないとーって、前に坂下先生がボヤいてるの、聞いたことがあるんだよな」
タツ兄ちゃんの言葉に、今度は胸の奥がザワついた。
たしかに、近衛先生はすごく仕事熱心だ。
反面、自分のことに関しては後回しにしている印象は薄々と感じていた。
「働きすぎて倒れなきゃいいけどな」
「や、やめてよ……。仮にも近衛先生はお医者さんなんだし、そんな倒れるなんてこと……」
あり得ない。大丈夫に決まってる。
だけどその晩はタツ兄ちゃんに言われたことが頭から離れなくて、勉強を終えたあともなかなか寝付くことができなかった。